いよいよ「西山まりえの歴女楽 vol.10 驚異の作曲家ジェズアルド」本番が迫りました。
カルロ・ジェズアルドは、14世紀の終わりから15世紀初めにかけて作曲をしていた、イタリアの貴族であり作曲家。ナポリから東に100キロほどのところにあったヴェノーザ公国の君主でした。
その人生はなんともドラマチック。最初の奥さんが浮気したため奥さんとその愛人を殺害。再婚するも、魔女と呼ばれた女と怪しい関係になる。
そして何より、彼の書いた音楽の驚異的なこと!ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスもびっくりの半音階音楽を、ルネッサンスの時代にマドリガーレの形で山ほど書いていたのです。
私がジェズアルドのことを知ったのはまだ数年前。代表的なマドリガーレの一つ”Moro, lasso”を初めて耳にした時、そのぶっ飛んだ和声に度肝を抜かれました。身体を撃ち抜かれるような衝撃が走り、同時になにかの天啓が降りてきて「ここには何かがある!」と確信したのです。
彼の人生について読み漁ったところ、まあその面白いこと…
この人をテーマのコンサートができないだろうか?バロックハープの第一人者、西山まりえさんだったらジェズアルドを知っているのではないだろうか…
そうしたらなんと西山まりえさんは大のジェズアルドフリークであり、前々からジェズアルドの楽曲をレパートリーとされていたのでした。
今回は、ちょっとミステリータッチの音楽朗読劇の形で、カルロ・ジェズアルドのライフストーリーと音楽を紹介します。
キャストにはオペラの第一線で活躍するソリストの皆さんが集まりました。このメンバーが、アンサンブルに徹して、ジェズアルドやその時代の他の作曲家たちの楽曲を演奏するという、なんとも贅沢な企画です。
Moro, lassoはこんな曲。
https://www.youtube.com/watch?v=6dVPu71D8VI