カルメン演出ノート 2018.07.16(月) カルメンという女性はどうして魅力的なのか。 色々な顔があって、どれが本当かわからない謎めいたところだと私は思った。セクシーでいてピュアにも見え、気が変わりやすいのか、一途なのか、大人なのか無邪気なのか、嘘つきなのか正 […] カルメン(4)19世紀スペインの密輸業とは 2018.05.26(土) 「カルメン」3幕で描かれる「密輸」とは、スペイン史の史実としてはどういうものだったのか調べてみた。日本語の資料は見つからなかったので、以下はインターネットの英語文献からまとめたもの。 19世紀初頭といえ […] 寝取られ亭主を「角が生えた者」と呼ぶ理由 2017.12.16(土) オペラやシェイクスピア作品などにはよく、自分の妻を他の男に寝取られてしまうことを指して「角を生やす」という表現が出て来る。イタリア語では寝取られ亭主をcornutoと言い、まさに「角を生やした者」という意味である。なぜ […] Toi toi toiの由来 2017.11.30(木) アメリカのハイスクールでミュージカルを経験して、”break a leg”という表現を覚えた。アメリカでは出演者は本番前にお互い “good luck”と言う代わりにこの […] ばらの騎士(1) 2017.04.27(木) 二期会「ばらの騎士」に演出助手で参加するため現在準備を進めています。グラインドボーンで2014年に初演され、来年も再演が予定されている現役のプロダクションで、演出はリチャード・ジョーンズ。 随所にこだわ […] カルメン(3)フランス語の発音 2017.01.29(日) 小澤征爾音楽塾「カルメン」のカバーキャスト音楽稽古が先週1週間あり、小澤氏と共にMetの音楽コーチが来て、音楽づくりとディクションをみっちり行った。特にフランス語のディクションの綿密な訓練を受ける機会はめ […] カルメン(2)プーシキン「ジプシー」との関係 2017.01.14(土) 小説「カルメン」の原作者プロスペル・メリメはスペインやロシアの題材を好み、ロシアの偉大な詩人プーシキンの作品を初めてフランス語に訳した人でもある。(プーシキンは「エフゲニー・オネーギン」、「ボリス・ゴドゥノフ」の原作者 […] カルメン(1)メリメの原作 2017.01.02(月) 「カルメン」の原作であるプロスペル・メリメ作の小説「カルメン」はオペラの原作の中でも相当に有名なので、わざわざ紹介するまでもないかもしれないが、オペラからは省かれているディテールでいくつか特筆すべき要素もある […] オペラ演技指導 覚書 2016.11.15(火) 現在、11月21日(月)本番の洗足学園音楽大学声楽コースのオペラ試演会を演出しています。昨日通し稽古が終わったところです。今回の演目は、実習1が「フィガロの結婚」、実習2が「コジ・ファン・トゥッテ […] トリスタンとイゾルデ(2)小舟に揺られる幼いトリスタン 2016.08.08(月) 前回の続き。 トリスタンの生い立ちについてはオペラ中では少ししか言及がなく、第3幕の本人の独白から「彼の父親は彼が生まれる前に死に、母親は彼を産む時に死んだ」ということがかろうじて分かるだけである。しか […] << < 1 2 3 4 5 > >>